太陽色の僕ら ~貴方のぬくもり~
「おはよー、って陸何ニヤニヤして。
気持ち悪い」
ふあー、と伸びをし、
あくび混じりの嫌味を浴びせる彩夏。
「だって今日は菜摘が帰って来るんだぞ!?」
俺はくわっと目を開き、
彩夏に言い返した。
「それ何回も聞いたし!
でも、なっちゃん帰って来るの楽しみだなあー」
「だろ!
気長に待つかー!」
ー12:00
「来ないな」
「ああ、そうだな」
おかしいな。
朝に来るって言ってたはずなのに。
もっ…もしかして…
『陸兄のこと嫌になったの』
とか…
うわあああああああああ!!!!
俺は何だか不安になって来て、
頭を抱え、悶え始めた。
「陸どうした?
なんかおかしいぞ。」
彩夏は此方を悲しそうな目で哀れんでいた。
ー…ピンポーンッ
不意に小さく鳴ったインターホン。
その音にすかさず目を向け、俺は玄関へと走って行った。