太陽色の僕ら ~貴方のぬくもり~
彩夏は俺の同い年のいとこ。
小学校は同じところへ通っていた。
――小学四年生
「今宮すっげー!!」
「流石だな!」
友達に褒めはらされているのは手に持っているこの紙のせいだ。
それに刻まれている数字は“100”。
「まあね」
「やっぱり塾とか行ってんのか?」
「行ってないよ。
授業聞いてたらこれくらい余裕だよ」
「でもすげーよ、なあ?」
「うん、なかなか取れねえよ100点なんか」
凄いも何も、この数字以外が書かれたテストなんて持って帰ったら母さんは凄い腱膜で怒るからな。
仕方ない。
「彩夏!どうだった!?」
目線の先には彩夏。
このクラスで頭が良いのは俺と彩夏くらい。
よってテストのたびに点数を争う。
…というのも俺が一方的にそうしているだけなんだけどね。
「どう、っていつも通りだけど?」
と見せたのは94点の答案用紙。
「ふーん
俺の勝ちだな!」
とドヤ顔で彩夏の目の前に立ち尽くす俺に
無表情のままの彩夏。
「別に競ってないけど?
家でやること無いだけだし。」