太陽色の僕ら ~貴方のぬくもり~
私は黙って大粒の涙を絶えることなく溢した。


「ほら、泣くな」


ずっと憧れてたんだ。


歩く町並みでしか見たことのない


“家族”に。


「私っ…、

ここに帰って来たい……っ!!」


私は気が付くともう言葉にしていた。


「ここに居ても良い?」


涙を流しながら陸に尋ねた。


「良いに決まってんだろ、」


そうして、また陸は笑顔を見せた。


それに吊られて私も笑った。




< 9 / 83 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop