猫と生きる
南さんが出した、雪見さんを助けるための案…それは、アイドルである南さんにしかできないことだった。
俺はそのサポートをすることになった。
「でもさー、できるのかアキハ?」
「なにがだよ。」
「その、南さんにたのまれたおまえのシゴトだよ。」
「わからないけどやるしかないだろ。」
俺が彼女に頼まれた仕事…それは彼女が集めた猫たちと会話し、雪見さんを助けることに協力してもらえるように説得すること。
どれだけ南さんが頑張って猫を集めても、その猫たちが協力してくれなければ意味がない。
「アキハ、けっこうたいへんなシゴトひいうけちゃったなー。」
のぶ代さんは欠伸混じりに言う。
「たいへんだよー?ねこをセットクするなんて。ねこはきまぐれだからねぇ。」
「わかってるよ。」
南さんの作戦が成功するかどうかは、俺にかかっていた。
必ず成功させなければならない。
雪見さんを助けるために。