猫と生きる
「それでさっきからうれしそうなのかー。」
露木さんと連絡先を交換した俺は、彼女を家まで送り、自分の家に帰ってきていた。
「え、俺そんなに嬉しそうかな。」
「アキハにしてはめずらしくうれしそうだぞー。」
のぶ代さんは相変わらずごろごろしている。
最近は暖かくなったためかコタツコタツ言わなくなった。
「で、そのあとどうしたんだー?」
「どうしたって…終わりだよ。そのまま露木さんを送って、俺は帰ってきて…」
「え?!わたしはおどろいたよー。もっとがんばれよー。」
「がんばれって、十分頑張っただろ?」
のぶ代さんは呆れたと言わんばかりに大きなため息をつく。
「わたし、ねるわ。」
「おやすみ。」
のぶ代さんは窓際で眠り始めた。