猫と生きる




8月4日。





やはり、昨日の猫のことが気になる。




私はそのことを考えながら仕事に向かった。

透さんが心配だ、帰りに公園に寄ろう。と、そんなことを考えながら仕事に向かっていた。



しかし、仕事に向かう途中、私は透さんを見た。



彼は線路の上に立っていた。

声を掛けようとして、彼の異変に気が付いた。



踏切の遮断機が降りてきているのに、彼は線路の真ん中から動こうとしないのだ。

電車の音が近づいて来ていた。

私はなんとなく悟った。

どうして、どうしてと繰り返した。




そして、彼を助けたいと思ったのだ。




すると、どこからかあの灰色の猫が飛び出して来たのだ。




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