猫と生きる
「でも…」と女の子は続ける。
「優しい方です。大げさではなく、私はあの人に命を助けられたようなものですから。」
女の子は微笑んだ。
その後、少し話したあと、二人は帰っていった。
私はぬーちゃんと共に駅の方へ向かった。
祖母はきっと私の知らないところで、他にも誰かを助けたのだろう。
なんとなく、そんな気がした。
祖母の遺品の中に、たくさんの手紙が入っていた。
どれも祖母に宛てたお礼の手紙だった。
祖母が何をしたのかは正直よく分からなかったが、あんなにもたくさんの人から手紙が来るのだ、きっと祖母はそういう人なのだろう。