猫と生きる




いつもと変わらず、どうせまた今日も貰い手なんて来ないんだろうと拗ねながら眠ろうとしていた時だった。


店の店長が俺をショーケースから出した。


何事かと店長の方を見る。


「よかったな。」と、言われた。


何のことやらさっぱり分からなかった。






俺はそのまま店長に抱き上げられ連れて行かれ、テーブルの上に置かれた。


テーブルの所に女の人が立っていた。


なかなか可愛い子だった。


こんな子に飼われたい。






「こちらの子でよろしいですか?」


店長が彼女に聞くと、彼女は「はい。」と、頷いた。


そして、しばらく店長と女の人が話した後、俺は女の人に抱き上げられた。


これはまさか、もしかして。


女の人に連れられて、俺はペットショップを出たのだ。


最初は夢かと思った。


でも現実だ。




俺は念願の女子大生に飼われるのだ。





< 167 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop