猫と生きる




今さっき、頭を撫でた時、俺はのぶ代さんに言われたのだ。


「おい、飯がねーぞ。」


と。





たぶん意味がわからないと思うので一応詳しく説明しておこう。


と言ってもおそらくすぐには信じてもらえないと思うが。


俺、月本 アキハは猫の言葉がわかる。


猫語がわかるとか、猫の鳴き声を日本語に翻訳できるとかそういうわけではなくて、猫の言葉がわかるのだ。


猫の意味のなさそうな鳴き声が、俺の頭の中には意味のある言葉となって入ってくるのだ。


猫の言葉がわかるのが自分だけだということに気がついたのはたしか5年ほど前だった。












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