猫と生きる
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「それにしても…アキハぶじでよかったにゃー」
のぶ代さんがコタツから半分だけ顔を出して言う。
「ホントにそう思ってんのかよ。」
「あたりめぇーにゃ。」
のぶ代さんは大きな欠伸をしながら毛づくろいを始めた。
「雪見さん、どこにいったんだろうな。」
「ゆきみ…?あぁ、あのたまにアキハといっしょにかえっていたおんにゃかー。きえちゃったんだっけ?」
「うん…。」
「あのこはぶじだよ。」
「え…?」
のぶ代さんは即答した。
まるで、彼女がどうしていなくなったのか、彼女がどうして嘘をついていたのか、全てを知ってるかのように。
「のぶ代さん、何か知ってるのか?」
するとのぶ代さんは毛づくろいをやめ、エサを食べ出した。
「しらねーよぉー。わたしがしるわけねーにゃ。」
「…そうだよな。」
考えすぎか。