猫と生きる
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幸せというものは長くは続かないということを、そもそも幸せは不幸より短いのだということを、痛いほど私はわかっていたはずなのに。
少しの幸せに浮かれてしまった私は、どんなに周りから大人びてるねだとかそんなこと言われていても、やっぱり子供で、馬鹿な子供で。
今日の朝も、登校するあの男の子の姿を見かけました。
昨日知った、あの男の子の名字を心の中で呼んでみます。
暖かい。
そして私は、学校に向かいます。
先生なんて、いや先生だけじゃない、大人はみんな私のことを助けるとは口で言うけど、実際には助けてくれない。
悩みがあるならどんなことでも相談してねなんて、そんなこと言っている大人が私を助けてくれたことなんて一度もない。
私は知っています。
でもいいんです。
怒ったり、悲しんだりはしません。
彼らにも彼らの事情があるわけですから。
私と、同じように。