猫と生きる
薄暗い部屋で1人。
私は泣いていました。
「どうして泣いているの?」
あの男の子の声がしました。
「誰も、私を助けてくれないの。」
私はそう答えました。
「それは、仕方のないことだよ。」
男の子は言いました。
「だって君は…」
「誰にも愛されてないのだから。」
「え…?」
「君のこと好きな人なんていないよ。」
「誰も助けてくれない。」
「みんなお前のことが嫌い」
「母親だって産まなきゃよかったと思っている」
「父親だって、邪魔な子だと思っている」
次々と降る言葉の雨に、私は必死で耳を塞ぐ。
でも、どれだけ塞いでも、言葉は私の耳に突き刺さる。
「…やめて。やめてよ……」
顔を上げると、あの男の子が私の前に立っていた。
男の子が口を開く。
「死んじゃえばいいのに。」