猫と生きる
「待ちなさい!」
男の子のお母さんは私を捕まえようとしますが、私はその手をかわします。
こんなに体が楽に動くのは初めてです。
私は男の人のお腹に刺さっている包丁を引き抜きました。
私は、戦います。
全部、全部取り戻すため。
生きるために。
私は包丁をしっかりと両手で握り、男の子のお母さんを真っ直ぐに見ます。
チャンスは一回。
これで失敗したら私はもう、生きてはいけない。
私は床を蹴りました。
そして、男の子のお母さんめがけて、一直線に、包丁を刺しました。
私の体の全ての体重をかけて。