猫と生きる
私を助けてくれたあの女の子。
お礼を言いたいと思っていたのだが、彼女だけがどれだけ探しても連絡先が見つからなかったのだ。
あのエプロンからペットショップで働いていることはわかっていたので、私は先日ペットショップの店長に見舞いに行った際に彼女のことを聞いたのだった。
しかし、彼も彼女の連絡先がわからないようだった。
知っていた番号にかけても繋がらないんだそうだ。
どうしたらいいかと彼に聞いたら、月元くんなら仲がいいし連絡先を知ってるかもしれないと言われた。
「その、雪見さんの連絡先とかわかりませんか?」
「うーん、俺もあれから電話掛けたりしてるんだけど、番号変えちゃったみたいでダメなんだよね。」
月元さんは困ったように笑った。
「さみしいな、俺けっこう仲良いと思ってたんだけど。」