猫と生きる
何かをって、何にしよう…
私はその辺にあるものを見渡す。
別に疑ってるわけではないけど、月元さんの家にあるものじゃない方がいいかな。
…それなら。
私は自分のカバンを指差した。
のぶ代さんはそれをじっと見つめている。
「あの、月元さんもういいですよ。」
「わかった。」
月元さんがこちらに向き直る。
「よし、のぶ代さん教えてくれ。」
「うにゃ」
のぶ代さんが小さく鳴く。
「ありがとう、のぶ代さん。」
そして、月元さんは私のカバンを指差す。
「これ?」
「当たりです。」
すごい。
信じ難いけど本当に猫の言葉がわかるんだ。
「信じてもらえた?」
「はい、まぁ。」
「とりあえず猫を集めればいいんだよな。それなら協力できると思うよ。」