猫と生きる
「ありがとうございます!」
よかった、月元さんペットショップでバイトしてるし、猫と話せるならかなり心強い。
「その代わり、といったらなんだけど…」
月元さんは言いにくそうにしている。
なんだろうか。
「吉田さんに会ってもらえない?」
「え。」
吉田さんって、吉田直也…?
「だめ…だよね。」
月元さんは少し残念そうにしている。
「いや、えっと…大丈夫です、けど…」
「本当に?それなら今日の帰りに吉田さんの家寄ってあげて?」
「えええ、き、今日?」
「吉田さん南さんの大ファンで、俺が会ったって行ったらどうしても会いたいっていうから。無理にとは言わないから…」
「いえ、彼にはいろいろとお世話になっているので。今日…この後行ってみます。」