純愛2〜彼と私の物語2〜
「ドカンッッ!!」
「よし!これで最後の荷物ね!」
「まさか、本当に今日、引越すとは...しかも、僕の部屋のすぐ近くに...」
「なんで?嫌だった?」
「いや、ビックリすぎてるんだよー」
茉莉愛の行動力は分かっていたはずだが、流石にここまでとは...
「あっ!!忘れてた!!」
茉莉愛が思い出したように言った。
「?どうしたの?」
「布団!!実家ではベッドだったから…」
「そう言えば…」
「…どうしよう…もう夜の22時だし…開いてるお店ないし…」
「そうだねぇ…。こんな冬に雑魚寝は寒すぎだね…」
「…うん…」
「…よし!じゃぁ、僕の部屋の布団を運ぼう!」
「えっ!?だって、先生の布団は?」
「…。一緒にここで寝よう!」
「…。えぇぇぇーーーーー??せ、先生?」
「僕の部屋は古いし、あまり綺麗じゃないから、茉莉愛さんの部屋の方がいいし」
「マ、マジ!?…。」
…う、嬉しい!!!
でも、寝顔見られるのは恥ずかしい…。
んーーー、複雑だ。
こうして、茉莉愛と健太郎の手も握らない奇妙な同棲生活がスタートした…。