捨てる恋愛あれば、拾う恋愛あり。
私はどうしたいんだろう?
これから先恋愛できる可能性があるわけでもないからいい機会と割り切るか、少しの可能性や運命を信じて断ってしまうか。
「……」
「ぐずぐす考えるくらいなら、会うだけ会ってみればいいじゃない?会ったからって断っちゃいけないわけでもないし。まぁ、私としては、ぜひ前向きに考えて欲しいけどね。子供を産みたいなら、絶対に早い方がいいわ」
「……確かに、そうだけど」
「琴音は出逢いがないって言ってたけど、これは大きな1つの出逢いかもしれないわよ?」
「……」
「結婚したくない理由はないんでしょ?チャンスがあるうちに、どんどん前に進んでいかなきゃ」
叔母の言ってることはすごくわかるし、私もそうするべきだと思う。
……きっと、素直に頷けないのは、自分に自信がないからだ。
お見合いをするってことは結婚前提ってことだけど、私は家事が得意なわけでもないし、結婚して赤の他人とうまくやっていける自信も気力もない。
そんな私が……そもそも“結婚”を考えることさえ間違っているのかもしれない。
ふと、友達の幸せそうな顔が頭に浮かんだ。
隣に旦那さんがいて、腕の中には子どもがいて、すごく幸せそうで。
憧れないわけはないんだ。
私だっていつかは、って思う。
……けど。