捨てる恋愛あれば、拾う恋愛あり。
 

「…………あっ!」

「あ、見えましたか?」

「……はい!見えました!……すごく、綺麗……」


私の視線の先に見えるのは、虹色にキラキラと輝く光。

しかも。


「……ハートだ……!」

「かわいいでしょう?」

「はい!ほんと綺麗~」


私は奥底でキラキラと光るハートに見いってしまう。

あのままネックレスにできたら、絶対にかわいい!

視界の端にすっと黒い影が見えて、私は反射的に身体を固まらせた。

目線を右下に落とすと、そこに見えたのは惣介さんの腕だった。


「?惣介さ……っ!?」


ゆっくり振り向くと、私を後ろから囲うようにして惣介さんが奥を覗き込んでいた。


「!!!」


ちっ、近すぎませんかっ!?

触れてはいないけど、その距離は今までで一番近い。

それに、この体勢、カップルみたいなんだけど……!

私は焦ってしまう。

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