航平さんと雨芽ちゃん
私の事
雨芽side
「さっき、私の実家の話をしたけど、それはさっきの質問に必要なところをかいつまんで話しただけで、全部じゃないの。
嫌になったら途中でとめて。」
不幸自慢のようで嫌だし面白くもないけど、航平には知っていてほしいから、自分の話をする事にした。
「私の家は何代も続く極道で、今の組長が父の巽 直哉(タツミ ナオヤ)。
大きな敷地の中に純和風の古い大きなお屋敷。
他に組員が暮らす宿舎みたいなとこと、離れと蔵があって。
私は生まれて直ぐに施設に預けられて、5歳の時に父に引き取られてからずっと離れで暮らしてた。
認知はしてくれたけど、さっき言ったように籍に入ってないし母家にも居れてもらえなかった。」