航平さんと雨芽ちゃん
「上手そうだな。」
「だよね。」
「さぁ、航平も帰った事やし食べよう。
雨芽ちゃんもいっぱい食べや。」
「はーい。
いただきます。」
「いただきます。」
俺と雨芽はほぼ同時に食べ出した。
それを笑顔で見た後、お袋も食べ出した。
「ところで2人はいつの間に仲良くなったんだ?」
「一緒にご飯作りながら、いろいろ話してん。
初めて雨芽ちゃんに会った時は、何も聞かされてなかったから、アンタの隠し子かと思ったけど。」
「そんなわけないだろ。
でも、話し忘れてて悪かったよ。」
「良いよ。
アンタが珍しい事に、困ってる人助けたんやし。」
「本当に助かりました。
今も置いてくれて、いろいろ教えてくれて助かってます。」
「そんなに大した事してないから、気にすんな。」
「いや、大した事やから。」
「そうそう。
航平、いつかちゃんとお礼するからね。」
「分かった。
期待しないで待ってる。」
意気込んでる雨芽には悪いけど、俺の心境的に自立出来るようになってくれたらそれだけで良い。
だから、それだけ返した。