航平さんと雨芽ちゃん
朝、目が覚めると天気は良いらしく、ベランダのガラス扉から光が入っていて、雨芽の寝顔を照らしていた。
警戒心なく、こんな朝まで一緒に寝てるなんて、男としてはちょっとどうかとも思うけど…まずは、傍にいると安らげる男にでもなろうと思った。
いきなり好きにはならないだろうから。
それに俺らは父娘ほど年も離れてるしな。
雨芽が俺を恋愛対象として見てくれるかは分からないけど。
天使の寝顔の雨芽の頭を優しく撫でると、起こさずにソッと腕を引き抜いて、用意して仕事に出た。
こんな年が離れた相手に恋愛感情なんて有り得ないと思ってたのに、認めてしまえば後はどんどん急速に増していく。
俺自身が不思議で仕方なかった。