航平さんと雨芽ちゃん
航平の返事を聞いて、早速携帯のアドレスを教えた。
あんまり携帯使いたくなかったから、今までずっと鞄の奥に電源切ったまま入れておいたけど、今回は仕方ない。
だって、私は電車の乗り降りとか、何処かに自力で行く事に慣れてないから。
用意をして、直ぐに電源を入れ、送ってもらった住所を行き方ガイドのアプリに登録して、それに従って航平の会社まで向かった。
途中わからないところは駅員さんに聞いたりした。
「ここで良いのかな?」
目の前の大きなビルを見上げながら、疑問を口にした。
近づいてみると、ちゃんと上の方の壁面に社名が。
思ったより大きな会社だったんだね。
目立ってると感じながらも、中に入っていって、受付らしきところに進んだ。