スケッチブック
『あー、楓太くんねぇ~
分かるよ~』
「おばあちゃん知ってるの?!」
『この町は狭いからね~』
「ふーん……」
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『また来たの?』
「名前、楓太っていうんだね」
『あ、知ってんだ』
「聞いたの」
また私は楓太のとこを訪れた
『琴羽はいつまでこっちにいるの?』
「夏休みの間だよ、部活はないし」
『部活、入ってないの?』
「入ってるよ、美術部」
これでも美術部に入部して
部活のたび絵とか描いてる
『だから、スケッチブック持ってる
わけね』
私が持っていたスケッチブックを
指差す
「あぁ………これね…」
『見ていい?』
「………うん」