スケッチブック


『あー、楓太くんねぇ~
 分かるよ~』


「おばあちゃん知ってるの?!」


『この町は狭いからね~』


「ふーん……」




_________________________________。




『また来たの?』


「名前、楓太っていうんだね」


『あ、知ってんだ』


「聞いたの」


また私は楓太のとこを訪れた


『琴羽はいつまでこっちにいるの?』


「夏休みの間だよ、部活はないし」


『部活、入ってないの?』


「入ってるよ、美術部」



これでも美術部に入部して
部活のたび絵とか描いてる


『だから、スケッチブック持ってる
 わけね』


私が持っていたスケッチブックを
指差す


「あぁ………これね…」


『見ていい?』


「………うん」



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