恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~

……ん?


ペットボトルを眺め、佑真の取った行動を頭の中で整理する。


これを……あたしのために…?



あたしを休ませるために、トイレに行きたいなんて嘘ついた……の……?



ここから少しだけ見える佑真の肩に視線を向けた。






……佑真はそういう奴なんだよね。



お前の為、とかそういうことはわざわざ言わず。


表だってヒーローにはならなくても、人を思いやる優しい気持ちがある。




サンキュ、佑真。


あたしは合宿所に着くまで、佑真にもらったペットボトルをずっと握り締めていた。

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