恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
「けどよ、今日はめちゃめちゃ焼けそうだなあ」
目を細めて空を見上げた佑真につられると、雲一つない青空が広がっていた。
その真ん中で、我が者顔であたし達を見下ろす太陽。
ジリジリと焦がすような熱を放つそれは、あたしの大好きな季節のものとよく似ている。
夏はもう近い。
毎年この季節が近づくとなんだか浮足立つ。
ワクワクやドキドキがいっぱい待っている。
何かが起こる。
そんな期待で胸が掻き立てられるんだ。
今年は、どんな夏になるんだろう――…
「眩しっ――」
太陽の光が直接目に入り、あたしは顔に腕をかざした。