恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
だって。
記号や数字が羅列した真っ白なノートに、三浦先輩が突然『佑真』なんて文字を書くんだもん!
思いっきり動揺が隠せなかったあたし。
突拍子もない声を出しちゃったんだ。
「増田さんて、意外と可愛い所あるんじゃない」
いつもクールなエビ君にそんなことを言われて、あたしは机に伏せた。
しかも意外とか余計だし。
「うー…」
あたしってば、墓穴を掘る為にここへ来たの!?
「まー頑張れや。ただしアイツは手強いぞ。野球一筋だからな」
三浦先輩があたしの肩を慰めるようにポンポンと叩く。
知ってますってばー…。