恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
キャッチボール
「も~嫌だぁ~~!!」
ベッドの上のぬいぐるみを壁に投げつけた。
――ガラガラガシャン!
コントロールが乱れて、棚の上の雑貨に直撃し、バラバラと物が床に落ちる。
「あーーっ!!」
自分のせいなのに、ぐちゃぐちゃになった部屋を見てまた苛立ちが募る。
発散するところがなくて、あたしは最近ものにあたってばかりだ。
夏休みも終わったっていうのに、あたしと佑真の距離は相変わらずのまま。
誰が見ても明らかにあたしを避けてる佑真。
ここまでくるとマネの仕事にも支障をきたしていた。