恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
2人の夢
城山高校野球部は、それから着実にまた力を付けていった。
夏の悔しさをバネに、一人一人が強くたくましくなっていってる。
あたしはどこかで思っていた。
このチームだったら、本気で甲子園への切符がつかめるかもしれない。
今度こそ、夢物語が現実になるかもしれない……って。
佑真はライバル校からもかなり研究されるほどのエースに成長した。
それでも佑真だけが目立つんじゃなくて、みんなも打線の方で頑張っていた。
誰かに頼るのではなく、繋がる打線がチームの特色になった。
こんなにまとまりのあるチーム、見たことない。
そう断言できるほど、夏を上回るいいチーム。