恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
「監督!」
キャッチボールの手を止めて、がっちり握手を交わす2人。
小学校以来だから5年ぶりだ。
……何かこういうのいいな。
少し目頭が熱くなってくる。
「この人、監督の知り合い?」
1番君が問いかける。
「おう、前にも話しただろ。このチームの出身で、城山のエースの早瀬佑真だ」
「えっ…マジで…!?」
声が掠れるのを聞いて、心底ビックリした様子が分かる。
目を白黒させる1番君に、佑真は勝ち誇ったように彼のキャップを取って被る。
――と。
彼の目がパァっと輝いた。