恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
「今朝はどうしたんだよ」
用件は思った通りで、あたしの席までズカズカと歩いてくる。
「……ごめん……寝坊しちゃって……」
頭が痛いだとか、いくらでも理由はつけられたけど。
体調不良という余計な心配すらかけたくなくてそう言った。
「…はあ…?寝坊…?」
あたしの返答に、ますます不機嫌顔になる佑真。
「目覚まし時計、壊れてたみたい……」
「なにやってんだよ。今が大事な時だってことくらいわかってんだろ?」
「……ごめん…」
分かってる。
痛いほど分かってる。