恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
「ちょっとー。瑠依だって神様じゃないんだから寝坊くらいするわよ。そんなキツイ言い方しなくたっていいじゃない」
そんなやり取りを見かねたのか、さくらが割って入って来た。
「どうせ夜遅くまでお守り作ってたんでしょ?昨日部室に置いて来たってわざわざ取りに帰ったくらいだし」
そしてしょぼんとするあたしの隣に並び、肩に手を置いた。
ねー、と同意を求めるさくらに、
「……ん……」
あたしは曖昧に苦笑いだけ返した。
「とにかく、今度寝坊とかふざけた理由でサボったら、甲子園のベンチに入れないからな!」
そんなさくらのフォローにも、しっかりお灸を据えることを忘れず、佑真は自分の教室に戻って行った。