恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
なんだか気が遠くなるような球数だな……



こんな雪の日に……。


ホント佑真っていい意味で野球バカ。



「ははっ…」


気がついたら、あたしは笑ってた。



あのことがあってから、初めて自然に笑えた。



そうだよ。

佑真といれば笑っていられるんだ。



何事もなかったように


いつも通りに



だから、大丈夫………




――そのときだった。

別の声が割り込んできたのは。



「佑真、もう少し腰を落とした方がいいぞ」


ハッとして顔を上げると、そこにはジャージ姿の西川先生がいた。
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