恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
佑真の隣でバッティング指導を始めたのだ。
「西川センセでもそーゆーの分かるんすか?」
「経験ないからってなめんなよ。これでも副顧問として色々研究はしてるさ」
「ほんとッスか?来年はサッカー部の正顧問って噂ですけどー」
「ははは。誰だよそんなこと言ってるヤツ」
年が近いせいもあって、友達感覚で話すのは佑真だけじゃない。
2人は今日もそんなノリで会話を始める。
その横で、あたしは密かに鼓動が激しくなっていった。
動悸がして、気分も悪くなってくる。