恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~

裏監督…なんて密かに呼ばれてるのも知ってる。


確かにあたしは今まで以上に声を出して、グラウンドをところせましと走り回っている。



……ミスをしないように。


……佑真に何か悟られないように。





……あのことを忘れたわけじゃない。




でも。


確信犯だと分かった今、"あんなのは痛くもかゆくもない"西川先生にそう見せる必要があったから。


あたしが落ち込んでたりしたら、それこそ向こうの思うツボになる。


だから平気な顔して、部活に出てやるんだ。
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