恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
「ということで、みんなはこっちね~」
他のメンバーにはいつも通りアクエリを手渡した。
……佑真はすごい勢いでアクエリを口にしていた……。
10分を待たずに佑真はベンチから立ち上がる。
「あれ、もう戻るの?」
「ああ」
一番先に休憩を切り上げてグラウンドへ向かって行こうとして。
駆けだす瞬間。
「瑠依」
呼ばれて顔をあげる。
「ん?」
「いつも感謝してる。ありがとな」
背に夕日を浴びた佑真が、あたしを見つめていた。