恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~

即答したくせに、やっぱり不都合を匂わせたエビ君。


「なんかあった!?そこはあたしがちゃんと否定するから!」


咄嗟に浮かんだのは、エビ君に好きな人がいて、その人が誤解しちゃってるとか――


「佑真の球が力み過ぎてる」


「………へ?」


どうして、佑真……?


なんか、あたしの質問とは関係ないような……


「なんだか荒い気もする。表向きにはわからないだろうけど、ずっと佑真の球を見て来た俺にはわかる」


エビ君は真顔で続けた。


「そ、それは困ったね……」


甲子園を目前にして球が荒れるなんて大問題だけど。


「……あの、それと噂と、どういう関係が…?」
< 301 / 486 >

この作品をシェア

pagetop