恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
「つき合ってねえよ。佑真までそんな噂信じてたのか?だったら俺に聞いてくれば良かっただろ」
「どうだか。ここにこうして2人でいるのが何よりも証拠なんじゃねえの?」
面倒くさそうにチラッとエビ君に目線を送ると、またあたしへ。
「甲子園がそんなに嬉しいのかって思ってたけど、どうやら嬉しいのはそっちじゃなかったみたいだな」
それは敵意に満ち溢れた瞳。
多分、いままで出会ったことのない瞳。
その視線に耐えるのと地面に足をついてるのがやっとのあたし。
「もういいだろ。帰るぞ」
「…ってえっ…離せよっ!」
エビ君に体を押されてフラッとよろめいた佑真だったけど、それでも口を開くのをやめない。