恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
そこでやっと声が出た。
いっそ言ってしまおうかと思ったんだ。
こんな風に誤解されるくらいなら――
けれど。
「増田さん」
険しい顔であたしを呼んだエビ君に、まるでそれを止められてるような気がして。
「どうして?違うって言わなきゃっ…」
佑真の姿は段々遠くなって行く。
「今のアイツに何を言っても通じない」
「でもっ…」
「とりあえず、あとは俺に預けて」
エビ君はそれだけ言うと、佑真のあとを追った。