恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
「オマエ、自分一人の力で甲子園を掴んだとでも思ってたか!?」
"長い道のりだったよね"
そこにはいつも必ず瑠依がいたのに。
"瑠依がいなかったら、きっと掴めなかった"
あれは、嘘偽りのない本心だったのに。
俺は瑠依を否定する言葉を投げ続けた。
ちっぽけな、プライドの為に。
「オマエ、マジで最低だ……」
どれだけ瑠依は辛かった…?
どれだけ瑠依は我慢した…?
「……サイテーだ………俺……」
一点だけを見つめた両目から、冷たいものが零れ落ちた。
俺はどれだけ瑠依を傷つける言葉を言った…?
俺はどれだけ瑠依の心をナイフで切り裂いた…?
「……………ッ……」
誰か、今すぐ俺を消してくれ。
この俺を………今すぐ消してくれよっ………。