恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
もちろん簡単なことじゃないけど、あと3ヶ月ちょっと、夏の甲子園を目指すみんなの力になれれば……。
それがあたしの決断だった。
……葛藤もあった。
佑真から野球を奪ったくせに、あたしだけ野球部に戻るなんて……
でも今はただ、あたしに出来ることを精いっぱいやろうと決めたんだ。
自分の為じゃなくて、部員の為に。
「瑠依先輩お帰りなさい!」
里菜ちゃんも、あたしの復帰を歓迎してくれた。
涙を浮かべて、まるで恋人かと思う勢いで抱きついてくる。