恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
「お邪魔しました!」
「また遊びに来ます!」
食べて喋って笑って。
3人が家を出たのは8時半すぎだった。
「ああ、気をつけて帰れよ。大会は見に行くからな!」
お父さんも本当に嬉しそうだった。
あたしも有意義な時間を過ごせた。
特に伸び代のある中学生。涼太君がこの先どんなピッチャーになるのか楽しみも出来たし。
「気をつけて帰ってね」
すっかり一緒になって騒いでいたあたしも外まで見送りに出ると、涼太君がおもむろに声を掛けてきた。
「あの……」
「なあに?」
「……早瀬投手の…ことなんですけど…」