恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~

「お邪魔しました!」

「また遊びに来ます!」


食べて喋って笑って。


3人が家を出たのは8時半すぎだった。


「ああ、気をつけて帰れよ。大会は見に行くからな!」


お父さんも本当に嬉しそうだった。


あたしも有意義な時間を過ごせた。


特に伸び代のある中学生。涼太君がこの先どんなピッチャーになるのか楽しみも出来たし。


「気をつけて帰ってね」


すっかり一緒になって騒いでいたあたしも外まで見送りに出ると、涼太君がおもむろに声を掛けてきた。


「あの……」


「なあに?」



「……早瀬投手の…ことなんですけど…」
< 397 / 486 >

この作品をシェア

pagetop