恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~


「ちゃんと、話しよ?」


さくらはあたしの手首を両手でつかんだ。


「なんでもないなんてバレバレの嘘をつくくらいなら、泣いて泣いてあたしを困らせてよ」


「……」


「あたしたち友達だよね?ううん、そんな薄っぺらな言葉じゃ表せない。

夏も冬も…朝も夜も…ずっとずっと一緒に頑張ってきた仲じゃない」




高校で出会ったさくら。


最初は男子部員にモテそうだからなんていう理由でマネを志望した子が何人かいた。


そんな中、さくらは高校野球に憧れてると言って、野球部のマネを志望した。


結局仮入部期間が過ぎた後、残ったのがあたしとさくらだった。
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