恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
「お父さんのチームに居た子がこの中学の野球部で、教えてくれた」
「……!?」
「佑真が冬に会いに行ったときの、あの、エースの子……」
「アイツ……ここの野球部だったのかよっ…」
それは佑真も知らなかったようで、絶句に近い言葉を吐いた。
「野球…やりたくないなんて嘘だったんだね」
「これは……遊んでばっかりで体がなまんねーよーに、軽く…」
「これのどこが軽いの?」
佑真が着ているブルーのTシャツの上半分は、色が濃く変化している。
少し長い髪は、邪魔そうに頬に張り付いていた。