恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
*エピローグ*
――翌日。
夏に似合う、真っ青な空の下で決勝戦の火ぶたは落とされた。
この夏、一度も負けなかったチームだけしか行けない特別な場所……
甲子園を目指して……。
超満員の大観衆を背に
佑真は……思いっきり野球を楽しんでいた。
みんなの期待通り、まったく不安げのないピッチング。
8-0。
決勝戦にしては点差の開きすぎた試合。
それでも誰も目を逸らせない。
佑真の投げる一球一球に歓声が上がった。
9回裏、ツーアウト、ランナーなし。
甲子園まで、あとアウト一つ。