恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~

――佑真っ!


いいところに来てくれた…と、あたしは逃げるように佑真の後ろに隠れた。


「やんのかやんのか?野球では負けてもこっちでは負けねーぜ?」


嘘か本当か、別の男が手をポキポキ鳴らしながら佑真に近づく。


「俺らはやってもいいんだぜ?でもやって困るのはそっちだろ?」


「そろそろ夏の予選だっけ~?」


おかしそうにケラケラと笑う彼等。


「もういいよ、佑真っ……」


挑発になんか乗らないでほしい。


この男たちが言いたいのは、問題を起こしたら公式戦には出られなくなる可能性があるってこと。


「……っ!」


後ろからシャツを揺らすと、悔しそうに佑真は彼等の手を放した。

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