恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
スポーツ用品店に行きたいと言った佑真を無視してやって来たのは手芸屋さん。
「なんかずげー落ち着かねぇ」
佑真は居心地悪そうに制服のポケットに手を突っ込んだ。
「後で佑真の行きたいお店は行ってあげるから!」
お店の中は女の子ばっかりだもんね。
ふて腐れる佑真をなだめ、あたしはフェルトコーナーに向かった。
メモを手に、白いフェルトを手にとる。
「ふーん。瑠依なんかでも手芸とかやるんだ」
佑真がニヤニヤしながら肩越しに覗き込んでくる。