恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
去年は1年生だったから、あまり出番はなかったけど、それでも刺繍の部分は手伝わされてかなり痛い目に遭った。
材料を見ながら思わず呟いたら
「はぁぁ…そんなこと言われると夢が壊れる」
そう言って、佑真は大袈裟に頭を抱えた。
「夢は壊れるものなのー…」
いつかの仕返しだ。
皮肉のつもりで言ってやった。
「出来たら瑠依のはほしくないなぁ…」
――グサグサッ。
痛烈に来たね、今のは。
だって心底嫌そうに聞こえたもん。
「失礼しちゃうな、まったくー」
明るく言って、絶対にあたしの作ったのは佑真に渡してやると心の中で誓った。