恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~

10番で三浦先輩の名前が呼ばれた時、あたしは手が痛くなるほどの拍手を送った。


佑真と三浦先輩はガッチリ握手を交わしていた。


"二人三脚で戦う"

あたしの目にはそんな風に映った。



エビ君は、正捕手として今年は堂々の2番を手にした。



「最後にマネージャーから」


監督の振りで、由美先輩がお守りを披露した。


「オーッ」と歓声とともに、拍手も沸き起こる。


緊張していた顔をほころばすメンバー達。


「なんかマジで高校野球って感じっすね!」


1年生部員からはそんな声も。


佑真みたいに、みんなも何気に楽しみにしてくれていたんだと、嬉しくなった。

< 80 / 486 >

この作品をシェア

pagetop