恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
10番で三浦先輩の名前が呼ばれた時、あたしは手が痛くなるほどの拍手を送った。
佑真と三浦先輩はガッチリ握手を交わしていた。
"二人三脚で戦う"
あたしの目にはそんな風に映った。
エビ君は、正捕手として今年は堂々の2番を手にした。
「最後にマネージャーから」
監督の振りで、由美先輩がお守りを披露した。
「オーッ」と歓声とともに、拍手も沸き起こる。
緊張していた顔をほころばすメンバー達。
「なんかマジで高校野球って感じっすね!」
1年生部員からはそんな声も。
佑真みたいに、みんなも何気に楽しみにしてくれていたんだと、嬉しくなった。