恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
「――おい、瑠依!」
その数日後、えらく俺様な呼び方で佑真があたしを呼びつけた。
振り向いて、
「ほいっ!」
投げられたのは試合用のユニフォームと――
「なにこれ…?」
突きつけられたのは、あの背番号1。
「これを縫え!」
「はぁ!?」
とんでもないことを佑真は頼んできた。
「あの…あたしの不器用さ、知ってるよねぇ?」
自分でぶっちゃけちゃうのもなんだけど、佑真だって知ってるはずだし。
そんなもの背中に背負っちゃう方が投球乱れちゃうんじゃない…?